アイドリングストップ普及の系譜②
バッテリー通信
2024年07月
今月号は前月号と合わせて2回にわたり、START&STOPシステム
(アイドリングストップシステム)の普及の背景についてお話します。
前回はヨーロッパでの普及でしたが、今回は日本においての普及から
学んでいきましょう!

エコカー減税の登場による普及
日本では2009年4月にリーマンショック後の経済対策と環境対策の一環としてエコカー補助金が開始されます。エコカー補助金は「燃費の良いクルマ」が対象という少し曖昧なものでした。
その為、標準車は補助金の対象外だが、本来燃費の悪いサンルーフ付きモデルが”重量の割に燃費が良い”として補助金の対象になるということがありました。
しかしこの補助金によりトヨタを始め国産車のハイブリッド車の人気に拍車がかかり、いったん経済対策として2010年9月に終了しますが、2011年12月に”エコカー減税”と形を変え復活、継続的な税制として延長されます。この結果、輸入車においても”エコカー減税”の対象となるモデルが2012年ごろから登場し、従来のダウンサイジングターボにアイドリングストップを組み合わせ、優れた走行性能と燃費経済性の両立を目指した車種が増加しました。 ※この当時の一部の車種は型式が同じでもアイドリングストップが付くモデルと付かないモデルが混在していますのでバッテリーの適合確認の際には要注意です!
ディーゼル不正問題とEVや環境問題の意識向上
2015年一部のドイツメーカーでディーゼル車の排出ガス規制を満たすために、テスト中のみ排出ガスを低減し、実際の走行時は解除するようエンジン制御装置をプログラムしていた問題が発覚し大きな波紋を広げました。
この事件以降、自動車業界全体がEV車の開発や環境に配慮したビジネスモデルを推し進める企業戦略へと大きく転換を始めました。
その結果現在はEV車の開発促進やPHV、マイクロハイブリット車が数多く登場、今までの12vのバッテリーはエンジンの初回時や冷間時の始動のみでStart/Stop機能時やその他のエンジン始動時は48Vバッテリーとスターターオルタネーターで始動するモデルも登場しています。
そのためバッテリーにはAGMの特徴でもある始動時の力強さより、充電受入性能の高さや充電速度の速さが必要とされるようになり、最新の性能が向上したEFBやリチウムイオン電池などが求められています。